義理チョコ革命!
「 高井っ 」

「 ん? 」

高井が振り向く。

「 あっ、あのさぁ…… 」

高井のことが好き って、

言える?

「 えっと…… 」

本命チョコ、

受けとって! って…。

「 そっ……その… 」

これからも側にいて って……!

「 あっ あのね?…… 」

あたしなんかからで よければ……

「 はいっ 」

後ろに隠していた “ 本命チョコ ” を

高井の胸に 押し当てる。



「 義理でよければ どうぞっ 」



ひとこと言って、横を向く。

顔……、赤くなってるかな?

……これが、あたしが出した答え。

両思いじゃなくても良い。

友達でもかまわない。

ずっと、高井と仲良しでいたいから。

だから 「 いらねぇ 」

「 え……? 」

今、

いらない って…?

「 まだ、怒ってるの? 」

「 違うけど…… いらねぇ 」

「 …… 」

そっか…。

両思いとか、

友達とか。

そんなことの前に……

あたし、

嫌われてたんだ……。

「 立本。
今、誤解しただろ 」

「 え…? 」

「 誤解したな 」

高井は、まっすぐ前を見た。

それから、ゆっくり 言葉を発した。




「 義理なら、いらねぇ 」



なに?

「 どういう ーーー 」

「 お前からはっ…… 」






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