魂‐soul‐
1-F
「あ~、もう朝か」
機械的な音が嫌いな滝川(たきがわ)湊(みなと)、十六歳はお気に入りの着うたを目覚まし代わりにしていた。
おそらく母親が開けたのであろう、カーテンの間から眩しい光が差し込む。
寝癖のついた黒髪を、くしとワックスで整え、洗いたてのワイシャツを着た。
鞄と紺のブレザーを乱暴につかみ、慌ただしく玄関から飛び出した。
「行ってくるー」
母親がリビングで何か叫んでいるが知ったこっちゃない。
途中でコンビニに立ち寄り、朝ごはんと昼ごはんを調達。
大好きな昆布とシーチキンのおにぎりを大量に買占め、七時五十六分の電車に駆け込み乗車。
機械的な音が嫌いな滝川(たきがわ)湊(みなと)、十六歳はお気に入りの着うたを目覚まし代わりにしていた。
おそらく母親が開けたのであろう、カーテンの間から眩しい光が差し込む。
寝癖のついた黒髪を、くしとワックスで整え、洗いたてのワイシャツを着た。
鞄と紺のブレザーを乱暴につかみ、慌ただしく玄関から飛び出した。
「行ってくるー」
母親がリビングで何か叫んでいるが知ったこっちゃない。
途中でコンビニに立ち寄り、朝ごはんと昼ごはんを調達。
大好きな昆布とシーチキンのおにぎりを大量に買占め、七時五十六分の電車に駆け込み乗車。