魂‐soul‐
高校生四人が広い部屋を全力で駆けている。

幼少時代に戻ったかのように、ただがむしゃらに走った。

息切れを起こしても止まることはない。

鬼も絶え間なく変わった。

数分が経過し鬼が雅から武流に変わった。

その目の先には湊がいた。

「湊~」

「うわっ。くんな」

しっし、と犬を追い払うような仕草を武流に向けた。

いつの間にか部屋の端に追いやられ、湊は内心もう無理だなと思った。
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