魂‐soul‐
「そいつの言った問題文はこうやった。『魂の入れ替わったやつがいる』」
 
確かめるように槙人に視線を送る。
 
「けど『いつ』とは言わへんかった。つまり、それは今日やない。もっと前に行われてたんや」
 
「前というと?」
 
槙人は腕を組み直した。
 

「そう。それは俺らの出会う前…そう、武流と出会うよりも前だ」
 

「え?」
 
鳩が豆鉄砲を喰らったような顔で、朔馬が疑問の声を漏らした。

その場にいる全員の視線が武流に集まる。

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