魂‐soul‐
「ちなみに、この体も俺のものじゃない。よく考えてみてよ。魂は老化しないけど、体はそうはいかない。だから時々こうやって若い体を調達するんだよ。ちなみに前は、君のお父さんの体を使っていた」
 
湊は震える拳を理性の欠片でとどめた。

そして声を振り絞ったら同じように震えていた。
 
「父さんの体はどうした?」
 

「埋めたよ」


罪悪感なんて微塵も感じさせない物言いに、湊の理性の欠片は崩れ去った。

「ふざけるな!何で……何で!」

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