魂‐soul‐
三人を様々な人の魂が入ったケースの前になるよう、同じ壁に横一列に凭れかからせた。

ここにはいくつの魂があるのだろう。

そしてこの三人は何年辛い思いをしてきたのだろう。

「今、解放してやるから」

湊は窓を全部開け放った。

そしてケースの上へ飛び乗ると、槙人のポケットに入っていた鍵を使ってケースを開けた。

上蓋を開放した途端、数百もの魂が一斉に部屋中を飛び回った。
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