魂‐soul‐
「おせーぞ」
 
スキンヘッドの男はサングラスをかけていて、いかにもその道を通っていそうだ。

年はおそらく二十代前半。
 
「おかえり、槇人」
 
温厚そうな男が言った。

湊と同じ黒髪がよく映える美男子だ。
 
「そいつらが生贄かぁ~」
 
スキンヘッド男が舌舐めずりをした。

訳が分からず扉の前で呆然と立ち尽くす四人に優男が笑いかけた。
 
「まぁ、まずは自己紹介をしよう。僕は魁人(かいと)」
 
魁人と名乗った青年は小柄な少年が「秋人」、スキンヘッド男が「蔵人」そして湊の横に立っている赤髪男が「槙人」であると紹介した。
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