魂‐soul‐
「痛った……」
 
打った腰を擦りながら湊は起き上った。 

辺りを見回すと一つの扉が目についた。

近寄り、引っ張ったり押したりするがビクともしない。

鍵が掛っている。

冷静に部屋の状況を把握した。

二十畳ぐらいありそうな部屋は灰色のコンクリートのタイルが床に敷き詰められ、天井にスピーカーと監視カメラが備え付けられている。

他に何かないか探すと一つの箱が部屋の隅に置いてあった。

開けると真ん中に仕切り板があり、左に電卓・ペンそして右にまた小さな箱がある。

小さな箱にも鍵が掛っている。
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