魂‐soul‐
それに質問の条件が二者択一というのも気になる。

もしかしたらここで使うわけではないのかもしれない。

考えている間に時計を見るのを忘れていた。

二個目の起爆スイッチが作動した。

湊の位置とは距離があったが、思わず手に持っていた木箱を落としてしまった。

その拍子に電卓と小箱が転げ落ちた。

拾い上げたとき、仕切り板が外れ木箱の底が浮いているのに気がついた。
 
「ん?」
 
箱を引っ繰り返すと板が抜け落ちた。

二重底だったのだ。

そして、板と共に一枚の紙がひらりと舞った。
 
「これ!」
 
開くと今度は黒文字で紙一杯に一言だけ書かれていた。 
 

『四マス』
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