魂‐soul‐
『早く行きなよ。そしたら僕の言っている意味が分かるよ』
 
時計を見ると、残り一分。

扉の鍵を解除した時点で爆弾は止まったらしい。

急いで外に出ると自分の入っていた部屋の他に、横並びに扉があった。

仲間はすぐ隣に居たのだ。

数十メートル先に菊の間が見える。

両側とも開放されているので、すでにゲームクリアした人間が二人いるはずだ。

一人は雅だろう。

だが、同時に湊は見たくないものを見てしまった。


開いていない。


二つ隣の扉が。


もう残り三十秒だ。
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