俺様な狼上司に迫られて!
そう思いながら
至近距離の松岡を見下ろした。
潤んだ熱い瞳が
俺を見上げ、見つめ返してくる。
-----ドクン…ドクン…
その間にも大きく脈立つ心臓に
落ち着けとストップをかけても
止まることなく 加速し続ける。
「……松岡…。」
---酔ったせいか
俺はいつもより思考が弱くなり
言わなくてもいい言葉が
溢れ出そうになる。
それを必死に堪えながら
言葉を発する松岡を待ち
目の前で 見下ろす。
(……可愛い…。)
いつの間にやらこんなにどハマりしていて
いつの間にかこんなに愛おしくて
(…あぁ…俺がこいつの彼氏なら…)
今すぐにこの体を抱きしめて
嫌という程強く抱いて
全部…全部
俺のものにできるのに。
めちゃくちゃに、愛せるのに。
…そんな想いが目の前の本人を見ながら
溢れ出そうなほど込み上げてきて
喉の寸前で詰まる。
「……部長…。」
そんな時に
松岡が声を発して…一言言ったのだ。
「部長になら…いいです…。」
-----プチンッ
この言葉を聞いた瞬間
俺の中の
何かが 切れた。