俺様な狼上司に迫られて！

「サユリ、帰るぞ。」

「あ、はい！」







勤務時間が終了して

皆が会社から帰る時間に
私たちも一緒に退社する。





もちろん、彼の車で。








「…いつ見てもこの車すごいよね。」

「別に普通だろ。
つかそろそろ慣れろ。」







そう言いながら彼はシートベルトをして
車を発進させる。








「…あ、そうだ。」

「ん？」

「そういや、叔父さんが
お前に会いたがってた。」

「叔父さん…？……あ！？」







叔父さんって

あのレストランのオーナーさんの？！







「え！？な、何で？！」

「何でって……
俺とお前が付き合ってるからだろ。」







どうせ親父から聞いたりしたんじゃねぇの？




と律樹は運転しながら
私に言う。



あの叔父様が……。








「この前ベロベロに酔ったところ見せちゃってすごい恥ずかしいなぁ……。」

「あ〜…そういやそうだったな。」







そう言いながら
律樹は苦笑いをする。



あの日のことは本当に
叔父様にも律樹にも
申し訳ないと思ってマス……。







「…でも今度ちゃんと挨拶しないとね。」

「そうだな。
…叔父さんが仕事休みの時にでも
挨拶行くかぁ…。」







めんどくせェ、と言いながら
運転をする彼に


私はそんなこと言わない、と
彼に言う。





そんな話をしている間に


私たちの家に到着した。