俺様な狼上司に迫られて!
…まぁ私たちの家と言っても
「…うん、何度来てもここは立派なマンションだわ。」
「そりゃどーも。」
-----彼のマンションなんですけどね。
結局新しく家を借りるのは面倒だし
自分の家なら2人住めるくらいの広さはあると彼が言うので
彼の家で同居することになったのですが…
「…ってことで喰わせろ。」
「飢えたガキかあんたは!!」
と まぁ
相変わらず彼はオオカミです。
(そんなことを冗談で言ってくるなよ
この人は…!)
と思う私に反して
彼は「ツレねぇ奴だな」と
気にする様子もないようで…。
「腹減ったな〜…
…一緒に夕飯でも作る?」
「…え、一緒に?」
律樹がスーツのジャケットを脱ぎながら
思いついたようにそう言う。
私もジャケットを脱いでから
そう返す。
「何だよ、嫌か?」
「いや全然!
…ただ、びっくりしただけ。」
(…てっきり、お前が作れよって
言われるのかと思って…。)
何か亭主関白みたい〜
ってからかう準備までしていたのに
やっぱり何だか
彼は思った以上に優しい人間なのかも。
「…あ、いいこと思いついた。」
「へ?」
「風呂も、一緒に入る?」
(--------。)
前言撤回。
彼はただの変態でした。