俺様な狼上司に迫られて!
-----そして
彼から告げられた言葉は
「…あいつと行けば、アメリカ。」
「っ----!」
そう言って律樹は
目を見開いたまま止まっている私を置いて歩き出す。
…何、それ。
(…俺と別れれば、って言ってんの?)
彼の言葉の意味を考えながら
私はその場に立ち尽くす。
「…何よ……。」
初恋の人に告白されたくらいで
そっちに行け?
手が触れたくらいで
アメリカ行け?
動揺したくらいで
俺と別れれば…?
(……馬鹿じゃないの…。)
あの日から
猛烈にアタックかけてきて
こんなに好きにさせて
たくさん笑って
たくさん2人で沢山過ごして
…今日だってちゃんと
好きだって伝えた。
それも全部
こんな簡単に壊れるわけ…?
無くせるわけ?
「………嫌…。」
やだ…
やだよそんなの。
私は
「私は……!」
---律樹が 律樹だけが 好きなのに。