俺様な狼上司に迫られて!
「ん、着いたぞ……って。」
それから20分か25分くらい
車を走らせたところで、部長の車が止まる。
そして自分のシートベルトを外しながら
隣の私をみれば…
「この酔っ払いが…
起きろ。おい、家着いたぞ。」
と、まぁ
案の定お酒を飲んだ後で熟睡中。
そんな私の肩を
トントン、と叩く部長。
しかし、全く反応なし。
「…スー…スー…。」
それどころか
こうして寝息を立てて
安らかに夢の中へいる私。
それを見て
部長は はぁ……と深くため息をつく。
「…ったく、この前と変わってねェな…。」
と 寝ている私に向かって
困ったように呟く部長。
そして
スヤスヤと寝ている私の顔を
覗き込むように眺める。
「……こんな無防備に
気ぃ許した顔しやがって…。」
そう小さく言いながら
片手で スヤスヤ寝ている私の
頬を優しくビーっと引っ張る。
「……ん〜…。」
そんなことをされても尚
起きる気配のない私に
部長は困ったように
でもどこか可笑しそうに
優しく微笑みながら
「…簡単に
男の部屋に行くなんて言ってんじゃねェ、ばぁか。」
と言って
そのまま私に顔を近づけて
瞼をゆっくり閉じていく。
そしてそっと
私の唇に 唇を重ねた。