俺様な狼上司に迫られて!
「えっと…まぁ彼氏がいるのは本当…だけど…。」
私は苦笑いしながら
そう返す。
おーちゃんのお喋りめ…。
(今度会ったらガツンと言ってやる。)
『えぇー?!そうなの?!
ちょっと、何でもっと早く言わないのよ!!』
そしたらそしたら…!
と
何やら向こうで騒がしいお母さん。
ねぇちょっと落ち着いて…
『貴方たちいつ空いてるの?
来週は?来週の土曜日!』
そこならお母さん達も
お兄ちゃんも空いてるんだけど、
と
予定を聞かれて
私は思わず驚いて
「土曜日?!
え、ちょっと、そんな急に挨拶?!」
と言い返す。
何だかんだ言っても
まだ3ヶ月を過ぎた頃なのに
それこそ彼に
重すぎるんじゃ……
と
チラッと律樹を見れば
バッチリ目が合う。
そして…
「俺はいいぞ。むしろ大歓迎。」
「------え。」
うっそ…。
そう思いながら
私1人が、顔を引きつらせている。
はぁ、マジか…。
「…分かった。土曜日にしよう。」
私はお母さんにそう返して
電話を切る。
私の家族を律樹に会わせるのか…。
(………。)
不安しかないんですけど。