俺様な狼上司に迫られて!
(ってことは…
家族全員いるってことだよね。)
マジかよ……。
と私が1人憂鬱に思っていれば、
隣にいた律樹が
「どうかしたのか。」と話しかけてくる。
どうかしたのか…かぁ…。
(…出来ることならあんまり会わせたくなかったんですよ…。)
「いやぁ、あの…
私の家族、あの通りうるさいから。」
覚悟しといてね
という言葉を残して
はぁ、とため息を吐きながら
私はオフィスへ戻る。
あれで休憩時間終わっちゃったや…。
「…おい松岡。」
そんなことを考えながら
デスクに戻ろうとしていると
王子口調に戻った律樹が
私を苗字で呼ぶ。
え?何ですか?
「はい?」
「…さっきの、まだ聞いてないよね?」
「………あ。」
あ…忘れてた…。
「……何のことですかぁー?」
「--------。」
私がとぼけると
見た目は笑顔だけど
威圧感の半端ない律樹のオーラが
こちらに伝わってくる。
う…ご、ごめんなさい。
「でも本当に何でもありません!
大丈夫です、心配しないで。」
「………はぁ。」
あーそうかよ。
と
拗ねながら嫌々自分もデスクに戻る律樹。
うぅ、怒ってる…。
(まぁでも、何とか回避…。)
私はそう少しホッとしながら
仕事に戻った。
そんなことより重大なのは
土曜日です。