俺様な狼上司に迫られて!
「サユリ準備終わ…あぁ、どうも。」
「あらぁー!律樹くーん!!」
入ってきたのは律樹だった。
白いタキシードに身を包んだ律樹の姿を
見るや否や、お母さんが大興奮。
すぐさまそっちに寄って行って
やっぱり男前ねぇ!と
いろんな角度から見ては褒めちぎる。
「はは、ありがとうございます。
…あ、家族写真僕が撮りますよ。」
「あら!いいの?!
ありがとう〜やっぱりイケメンだわぁ〜。」
彰良も見習いなぁ!
とお兄ちゃんをバシッと叩くお母さん。
いでっ!!と
お兄ちゃんがそれに顔をしかめる。
(何やってんだか…。)
と私がクスッと笑えば
家族みんなが
私の周りに立って、撮るよー!と合図する。
「いきますよー。
…はい、チーズ。」
カシャッ!
律樹の合図で
写真が撮られる。
カメラを確認したお母さんが
「ありがとう律樹くーん!」と
お礼を言うと同時に
お母さんが律樹を私の方へ押す。
「ほら2人!撮るわよー!」
そう言ってお母さんが
本職のカメラマンの腕の見せ所だと
気合十分にカメラを構える。
「行くわよー!
はい、1、2、3!」
カシャッ!
そう言って写真を撮ってもらった。
お母さんはそれを確認すると
グッ!と親指を立てて
二カッと笑う。
そんな時に
またも部屋のノックが鳴る。
-------コンコン、