俺様な狼上司に迫られて!
「…誓うよ。
この先お前以外、愛せない。」
そう言って
ゆっくりと唇を
絡めた手に 近づける。
-----チュッ…
「っ……うん。ありがとう。」
「…お前は?」
「ふふ、当たり前でしょ。
…律樹以外、好きになったりしないよ。」
こんな素敵な旦那さん
他にいないもん、と
私が言えば
律樹は少し顔を赤くしながら
嬉しそうに はにかむ。
------コンコン
「新郎新婦様、まもなく式が始まります。」
「はい、分かりました。」
呼びに来られ
ついに、式が始まる。
「…よし、行くか。」
「…うん。」
私は律樹に手を取られ
静かに立ち上がる。
(-----これから
彼との 新しい人生が始まる。)
この
部屋を出たその瞬間から。
--------------------
-------------
--------
「----健やかなるときも
病めるときも、喜びのときも、
悲しみのときも、富めるときも、
貧しいときも
これを愛し、これを敬い、
これを慰め、これを助け、
その命ある限り、
真心を尽くすことを---誓いますか?」
教会の真ん中
白いドレスとタキシードを身に纏った
私達の前で
神父さんが
静かにそう尋ねる。
「----はい。」
「----誓います。」
そう答え
指輪を交換する私達。
指輪をはめて
お互いに見つめ合い
そこで小さく、微笑み合う。
「…では、誓いのキスを。」
神父さんの言葉に
律樹が静かに
私のベールをめくる。
そして静かに 目を伏せていき
閉じた時に
互いの唇が 重なる。
「んっ……愛してる。」
「…あぁ、俺も 愛してる。」
永遠の愛を
ここに誓って。
END