俺様な狼上司に迫られて!
そしてそんな部長を見て
クスクス笑っていると
部長は気に食わない、とばかりに
私の両頬を指でつまんで
軽く横へ伸ばす。
「ん!な、なにふるんでふか(何するんですか)!」
「うるせェ。
お前が笑うからだろ。」
そう言って仕返しと言わんばかりに
グニグニと引っ張ってくる。
痛いです!と何とか口にすれば
パッと手を離され
私は頬を手でさする。
「うぅ…もう部長やめてくださ…!っん!」
-----チュッ
私が少し怒り気味に
部長にそう反論しようとした時
不意に 部長が私にキスをした。
それも、割とディープめ。
「んんっ…ちょ、ぶ…ちょぉ…!」
「お前が悪い…。」
途切れ途切れに反論するも
部長は止める気がないのか
私にそう言って キスを続けてくる。
段々と私の力も抜けてきて
反論できずに
されるがままの状態までくると
チュッ…とリップ音を残して
部長が唇を離した。
「っ…はぁ、はぁ…!
な、何ですかいきなり…。」
力なく私が反論すると
部長は私を見下ろしたまま
私の頬に手を添える。
「……サユリ。」
-----ドキッ!
不意に私の名前を呼んで
熱の宿るその瞳で見下ろしてくる---ズルい。
私はそんな部長の行動に
心臓を鳴らした。
そして…
「……好きだ。」
(----------っ!)
本当に
嘘がないように 愛しそうな目で
私を真っ直ぐ見る部長。
バク、バク…と私の心臓が大きく鳴る。
不意打ちの 2度目の告白。
嫉妬して
キスをされてこんな表情でそんな言葉…ズルいよ部長…。
「返事はまだいい。
…ただ、もう少しだけ…」
このままで…
そう言った部長の顔が近づいてきて
私はそれに応えるように
自然と目を閉じた。
また感じるのは
お互いの唇の---熱だけ。