俺様な狼上司に迫られて!
で、結局その日もあっという間に夜になってしまい…
(T駅前で待ち合わせって言われたけど…。)
多分おーちゃんのことだから
もうこの辺に着いているはず…
と私が彼を探していると
(…ん?何かあそこに…)
真面目なサラリーマンが多いこの駅で
あんな赤茶の髪の毛に
若いイマドキの洋服を着ている長身なんて---知り合いの匂いがプンプンする。
しかし
その男の人は誰かと話している様子で
その相手は普通にスーツを着ている。
2人でこっちの方に歩いてくるのを見ながら
誰だろうと疑問を抱いていた。
「…あ!いたいたー!
おーいサユーー!」
そう言ってブンブン手を振ってくる無邪気な彼は…案の定おーちゃん。
ったく…はしゃぐなよこの男は…
と呆れながら私も近寄って行くと
…ん?あれ?
何だかもう1人のシルエットに
見覚えがあってならない。
…いやいや、待て私。
よーく目をこすって見てみろ?
絶対会ったことのない知らない人がそこに-----
「……サユリ…?!」
「----------。」
いませんでした。