俺様な狼上司に迫られて!
降りて部長の家の前まで着くと
ポケットから鍵を取り出して
部長がガチャッと扉を開ける。
部長が先に入るかと思ったら
部長は扉を開け続け
先に入る様子がなく
お前が入れ、といった態度だったので
私はおずおずと家にお邪魔をした。
------ガチャッ
入ってすぐに
背後で鍵が閉まる音がする。
------始まる。
この時から
もうカウントダウンが始まった感じがして
私は急に さらに
心臓の音を大きくする。
ドクン、ドクン…
重く、1回 1回鳴っているのを感じながら
私は靴を脱いで
廊下を歩き進む。
----いや
正確には 進もうと、した。
「----------っ!」
歩き始めた私の動きを止めたのは
部長の 腕。
強く
はっきりと 後ろから抱き締められていた。
------ドサッ
私は 背中から感じる熱と
頭のすぐ上に 部長の顔を感じて
思わず 手で持っていたバッグを落とした。