俺様な狼上司に迫られて!
「お、おまっ……!」
自分の言ってること分かってんのか?!
と俺は柄にもなく
慌てた驚愕の声を上げた。
そんな俺の様子に怯むことなく
松岡はヘラッとした様子で
もちろん!
と親指を立てる。
「いや、お前そーゆーことはなぁ…!」
「部長が言ったんじゃないですかー!」
「うっ…いや、そうだけどよ…!」
「男に二言はなしです!!」
早く行きましょう!
じゃないと私帰りません!
…なーんて
むしろ逆に弱みを握られ
自ら墓穴を掘ってしまった。
(いやいやいや…
こんなん、沢田とやってること同じじゃ…。)
男であるが上司でもある自分の立場に
この状況にある自分を情けなく思いつつ
俺は深いため息をついて
仕方なく俺の家へ向かうことにした。
(ビール1杯くらい飲ませたら
家に帰らせよう…。)
俺はそう思いながら
ガシガシと頭を掻いて
変に騒ぐこの胸を心にしまった。
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「…で?それでどうしたんだよ。」
俺が話している間に
タイガがいくつかツマミを出して
すでにいくつか完食し始めていて
俺も3杯目のビールに突入し始めていた。
「そっからは…もうあれだ。
適当に飲ませて、1時間くらい過ごした。」
そう言って俺はゴクゴク、とビールを喉に通す。
そんな様子を見ながら
タイガが「で?」と続ける。
「そっから…」
飲み始めて1時間経った頃---