終わりのない孤独
母はひとりで私を育てるために。

夜の街へと羽ばたいて。

帰ってくるのは疲れた母。

酒とタバコと香水の香りを纏った母。

精神科の薬は飲んだり飲まなかったり。

金と男を操る母。

私は子供ながらに魅せられる。

保育園が終わると託児所へ。

土日はどこかの親戚の家へ。

私は殆ど家に帰らない。

殆ど母の愛に触れることもない。

それでも母を愛していた。
< 7 / 13 >

この作品をシェア

pagetop