そういうもの…?
「じゃあ、バイバイ!」
そさくさと逃げるように帰る沙菜。
沙菜は男子が苦手で、必要最低限関わりたくないって言ってたことがある。
それに、中野は沙菜の男子嫌いにした張本人だから。
“好きな子ほどいじめたい”、中野はずっと沙菜が好きだった。
沙菜が、好きで好きで、可愛くて可愛くて…小学校3年から6年までの4年間、いじめにいじめたのだ。
結果、沙菜を男子嫌いにして、中野も嫌われるという始末。
はっきりいって、自業自得だ。
沙菜が見ていた雑誌に目を向ける。
“彼女はいますか”
“彼女はいないんですけど、小学校のときから、好きな人は変わってません。”
“一途なんですね”
“はい”
うん、自業自得だ。