そういうもの…?
そこまでして沙菜のことが好きなんだな…。
「スポーツ系イケメン男子かぁ、わかんない って言ってたよ、それより、もう言えばいいじゃん。」
「なにを?」
きょとんとして、勢いが止まる。
「ずっと好きでした、って」
一瞬フリーズしたと思ったらえっ?えっ?なんてパニック状態におちいってる。
お前は恋する乙女か!
思わずツッコミをいれたくなる。
「な、な、なんで知って…」
「バレバレでしょ?もしかしたら沙菜も気づいてたかもね。」
マジで…なんてうなだれる中野とはしゃべらなかったことにして、何も無かったかのように、家までの帰り道を歩く。
通学している道、変えようかな。
もう、捕まるのはごめんだ。
「ちょっと、藤井!」
走ってくる音と、大声が後ろから聞こえてくる。
「勘違いすんなよ」
「加賀美のことはたしかに好きだった、けどもうそれは恋愛感情じゃなくなった」
うん…?
それ、まひるにいう必要なことなの?
ホントに、離れたいんだけど…。
歩くスピードをはやめた、だって、あんな馬鹿と一緒にいると恥になる。
正確にはまひるのほうが学力的問題では馬鹿だけど…。
このへんの人とかに見られたら…まひるは恥ずかしすぎて家から出られなくなりそう。