そういうもの…?

そこまでして沙菜のことが好きなんだな…。


「スポーツ系イケメン男子かぁ、わかんない って言ってたよ、それより、もう言えばいいじゃん。」


「なにを?」


きょとんとして、勢いが止まる。



「ずっと好きでした、って」


一瞬フリーズしたと思ったらえっ?えっ?なんてパニック状態におちいってる。


お前は恋する乙女か!


思わずツッコミをいれたくなる。


「な、な、なんで知って…」



「バレバレでしょ?もしかしたら沙菜も気づいてたかもね。」


マジで…なんてうなだれる中野とはしゃべらなかったことにして、何も無かったかのように、家までの帰り道を歩く。


通学している道、変えようかな。


もう、捕まるのはごめんだ。


「ちょっと、藤井!」


走ってくる音と、大声が後ろから聞こえてくる。


「勘違いすんなよ」


「加賀美のことはたしかに好きだった、けどもうそれは恋愛感情じゃなくなった」


うん…?


それ、まひるにいう必要なことなの?


ホントに、離れたいんだけど…。


歩くスピードをはやめた、だって、あんな馬鹿と一緒にいると恥になる。


正確にはまひるのほうが学力的問題では馬鹿だけど…。


このへんの人とかに見られたら…まひるは恥ずかしすぎて家から出られなくなりそう。

< 7 / 9 >

この作品をシェア

pagetop