そういうもの…?
「ちょ…まひる!」
中野がまひるの名前を久しぶりに呼んだ。
「なに?」
逃げてたら終わんないなと思って、振り向く。
それに、まひる なんて呼ばれたら、びっくりして立ち止まっちゃうでしょ?
「雑誌に書いてあることは本当だからな!」
人を引き止めておいて、走って消えていく中野。
「はぁ?」
意味わからない。
だって、“小学校から好きな人は変わってない”って書いてあるのに、沙菜のことは好きじゃない?
けど、本当だって言ったよね…?
んー、まあいいかな?
どうせ関わる予定はないんだし。
家に向かって歩き出す。
明日は晴れるのかな?
さっきまで曇ってたのに…。
“好きな子の好きなところはどこですか?”
“ちょっと雑で、めんどくさがりやで…あと自分のことを、自分の名前で言うところです、そういうところが可愛いなって思います”
Fin.