私を呼んだ。
「てか、りん、あの高校生のケー番とか知らないの?」
「あ!そーそー!これ!」
朝見つけた紙を手帳から出した。
「スーツのジャケットに入ってた‥‥」
「うっそ‥‥やば、翼くんやばい。抜かりないね。超かっけーんですけど。」
「何言ってんのよ!‥‥まぁ、でも、これだけ真剣に想ってくれてるんだなぁとは思うけど‥‥」
「そーだよ!高校生でこれだけのガッツはすごい!リスペクト!早く登録してあげなよ!」
「え!‥‥でも‥‥そんな昨日会ったばっかの子‥‥」
「でも7年前会ってるんでしょ?」
「‥‥思い出せないの‥‥なんでだろう。翼くん見てる限り嘘ついてるとは思えないし‥‥。」
「‥‥そんな無理して思い出そうとしなくていいんじゃない?」
「でも‥‥」
「まぁ、思い出せなくったってさ!これからあの子を知ればいいんだよ!りんにその気があれば!だけど!」
「‥‥その気って‥‥」
「それにさ‥‥私そのりんの落ち込むように悩んだ顔‥‥私結構トラウマなんだよね‥‥」
「‥‥え?」
「高校生の時‥‥りんの御両親が亡くなった時、2人一緒に亡くなっちゃって、これからのこと、美和ちゃんのこと、悩むこととショックなことが重なって落ち込むように悩んでたりんを見てられなくて、あんまり声かけてあげられなかったこと‥‥結構残ってるんだ‥‥私。」
「‥‥里美‥‥。何言ってんのよ!!私、里美がいたからここまでこれたのよ?」
「りーーーーん‥‥」