私を呼んだ。
思い
「りーん!おはよー!」
「あ‥‥里美‥‥おはよう‥‥」
「うぉい!どーした!クマできてるよ、」
「寝れないよぉ~‥‥」
「‥‥加藤さん‥‥?」
「‥‥はぁ~‥‥」
「ちょ、ちょっと帰りどっか寄ってこよ」
「うん‥‥あ、美和に連絡しとく‥‥」
「えぇ!!告られた!?」
「シーっ!!声が大きい!!」
帰りにいつものカフェでコーヒーを一口も飲まずに里美が声を上げた。
「‥‥加藤さん‥‥やっぱりかぁ‥‥」
「やっぱり?」
「‥‥いや、うん‥‥」
「もーどーしよぉ‥‥」
「‥‥それは、自分で幸せにならないって決めてるから悩んでるの?それとも‥‥」
「‥‥それとも?」
「‥‥あの子‥‥とか?」
「‥‥‥‥」
里美が言ってることは里美に言われる前から気づいていた。
自分が悩んでいる理由が‥‥半分以上あの少年の存在が引っかかっていること‥‥
「あの子ね‥‥昔会ったことあるの」
「‥‥え?思い出したの?」
「うん‥‥、お母さんとお父さんが亡くなる1日前に会ってた‥‥あの子、ほんとに私のこと‥‥想ってくれてたんだな‥‥って‥‥」
「‥‥で?」
「え?」
「キュンときちゃった?」
「え!!ちょ、何言ってんの‥‥」
「あっはは、顔に書いてる。」
「‥‥。キュンってゆうか‥‥あまりにまっすぐ‥‥わたしのこと見てくれたから‥‥」
「いいんじゃない?」
「‥‥」
「私はあの子の話してる時のりんの方が好きだけどね」
「‥‥でも」
「ん?」
「‥‥でも、あの子が好きなのは‥‥あの時の私なんだよ‥‥」