私を呼んだ。
「‥‥何が違うの‥‥?」
「‥‥え‥‥?」
「両親が亡くなる前のりんと亡くなってからのりん‥‥何が違うの?」
「‥‥‥‥」
「りんの中ではそりゃ何かあって、いっぱい考えて‥‥辛さを乗り越えるために変わったのかもしれない‥‥けど」
「違う!!!!!」
声を張り上げてしまった。
「‥‥違う‥‥違うの‥‥そんな変わり方じゃない‥‥私‥‥私は‥‥」
唇が震える‥‥。上手くしゃべれな‥‥‥‥
「殺した。」
‥‥!!
「‥‥そーおもってるんでしょ、りん。」
「‥‥‥‥」
「違うよ、りん。違う。」
「違わない‥‥!違わないよ‥‥違わな‥‥」
「違うよ。」
顔を上げると
里美はまっすぐ私を見ていた。
「りんのお父さんとお母さんは事故。」
「‥‥‥‥」
「りんが責任を感じる必要はない。」
「‥‥‥‥」
「りんは幸せにならなきゃダメ。」
「‥‥‥‥」
「それがりんがお父さんとお母さんにできる最後の親孝行。」
「‥‥‥‥」
「‥‥変わらないよ‥‥りんは、ずっとずっと優しい私の親友‥‥」
「‥‥‥‥」
「だからあの子もりんの事が好きっていってるんだよ」
「‥‥‥‥」
「あの子が好きなりんはちゃんといるよ。」
〝凛子さん、好きです。〟
あの言葉はちゃんと‥‥
私に向けられていた。