私を呼んだ。







休日家にいる時は美和と一緒にお菓子を作ったりする。



これには自分でも仲のいい姉妹だと実感する。







「今日何作るー?」


「美和チョコレートタルトがいいなー」


「おー、お姉ちゃんもチョコレートの気分!」


「じゃー決定ー!!買い物買い物~」


「美和!あんた下まだパジャマよ!」


「あ、忘れてた。」






髪も化粧も完璧に仕上げるくせに

こーゆーとこがたまにぬけてるのが美和のチャームポイントだ。



‥‥チャームポイント‥‥?‥‥まぁそーしておこう。






「行くよー着替えたー?」


「おげ!準備満タンなり!!!!」


「返事だけはよろしい。」









着替えたものの携帯片手にカバンなし。



私と出かける時は財布を持たないのも美和のチャームポイントだ。





‥‥いや、これは悪い癖だ。







「‥‥まったく‥‥」



「ん?」



「なんでもない‥‥いこ」
















歩いて15分くらいのスーパーでいつも買い物をするが、美和が友達にもあげるというので駅前の百円ショップへラッピング用の袋を買いに行く。







「お姉ちゃんは誰かにあげないの?」



「誰かって?里美とか?」



「んー‥‥まぁ、うん‥‥そーじゃなくて‥‥」







美和の言ってることはだいたい分かっていた。




「バレンタインでもないのにあげたって仕方ないでしょ。」




「バレンタインだったらあげるんだ。」




「‥‥この子はまったく‥‥」






こーゆー時だけSっけが出るところもチャームポイント‥‥




これはただの嫌なヤツ。











‥‥ドン!





「あいてっ」




私の足に何かがぶつかった。





「いたた‥‥」





小学校低学年くらいの男の子だ。




「あ、僕大丈夫?ごめんね?」




すぐにしゃがんで怪我をしてないかを確認した。





「うん‥‥ごめんなさい。」




「よかった。」











すると後ろから声がした。











「こら!将太!」


















振り返るとそこには
















「すいません‥‥え、凛子さん‥‥」










「翼くん!」








「奇遇ですね。」








「ええ、‥‥この子は‥‥?」









「あぁ、同じ施設の子です。休みなんでチビ達連れて出かけてたんです。」






そう言うと翼のうしろから2、3人の子どもたちが顔をだした。








「ほら、こんにちは、は?」




「「「こんにちは」」」





「こんにちは。みんないいね、お兄ちゃんとお出かけ」









「凛子さんは何してるんですか?」





「あー、美和とお菓子作ろうっていってて、美和が友達にも渡すからラッピング用のを買いに来たの。」




「仲いいですね。」










「お姉ちゃーん、いいのあった‥‥」




「こんにちは」




「え、松井くん‥‥きゃー!ちっちゃい子いっぱい!こんにちはー!」





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