夢見のさだめ
ドミニク王子の言葉に耳を疑った。



「何だ、その間抜け面は」

「そりゃ間抜け面にもなりますよ。 今までで一番酷い冗談です」

「私にこんな事を言われて、照れた顔の一つもしないのは君くらいだろうな」



突然真顔で変な事言うの止めてほしいよ、まったく。


相手が相手だけに、照れないにしても焦る。



「他でそんな冗談言ったらダメですよ。 本気にされちゃいますから」

「エヴァ以外には言わないよ」



私の事完璧玩具と思ってるよね。



「あ、先ほどのお返事ですけど、丁重にお断りします」



真剣な声でそう告げると、ドミニク王子は「あははは」とお腹を抱えて笑い出した。


最初に比べて、ドミニク王子はよく笑う様になった。



「悪いが私も願い下げだ」



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