夢見のさだめ
「何か探してたの?」

「あ、えっと、しお__」



そこまで言うとランスロット王子はハッとして固まってしまった。


どうしちゃったんだろう。



「しお……って何?」

「いや! 何でもないよ! 結構探したけど見つからないし、別の場所にあるのかもしれない」

「私も探すだけ探してみようか?」

「ううん! 大丈夫! ありがとう」



ランスロット王子の顔は赤くなっていた。


こんなに挙動不審な姿初めて見たかも。



「こうしてここで会うの、久しぶりだね」

「そう、だね」

「最近忙しくしてるんだって? 大丈夫? その……色々と……」

「……ドミニクに聞いたの?」

「あ、うん」



< 112 / 143 >

この作品をシェア

pagetop