夢見のさだめ
「エヴァ!! おはよー!!」



大きな声に顔を上げると、登校してきたジーナが笑顔で手を振ってくれていた。



「おはよう!」

「ゆっくりしてるとベルが鳴っちゃうよ!!」

「うん! 片付けたら直ぐ教室に行く!!」



いつもジーナがこうやって声を掛けてくれる。


ジーナとは家が隣同士で、物心ついた頃には既に仲良くなっていた。


仲良し。


そうは思っているけど、未だ言えていない事はある。


仲良しのジーナだけじゃなく、両親にすら全てを打ち明けられないでいる。


悪い事をしているわけではないけど、それでも結果的に罪悪感に襲われることはある。


その度に心の中で『ごめんなさい』と謝っている。


教室に入ると、既に席についているジーナを見つけた。




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