夢見のさだめ
それから私とジーナは、お昼はランスロット王子と一緒に食べる事が自然になった。


ランスロット王子もジーナと少しずつ打ち解けていった。



「私もう乗馬クラブは諦めたわ」

「え!? あんなに入りたがってたのにいいの!? 本当に諦めちゃうの?」

「乗馬クラブはね」

「それどういう事?」

「他にしたい事でも見つけたの?」



ランスロット王子がそう言うと、ジーナは得意気な笑みを浮かべた。


こういう顔をする時は決まっていい事があった時だ。



「両親は相変わらず許してくれないので、クラブには入らず個人的に教えてもらう事にしたんです」

「個人的にって……誰に?」

「ブルーノに教えてもらう事になったの!」

「ブルーノってブルーノ・マッケンジー!?」

「そっ」



この学校で彼を知らない人はいないんじゃないかというくらい、ブルーノ・マッケンジーは有名人だ。




< 22 / 143 >

この作品をシェア

pagetop