夢見のさだめ
私たちより一つ年上の上級生。


爽やかな風貌とは裏腹に、騎士団に所属している彼はエースと呼ばれる程の腕前を持っている。



「彼は剣だけではなく、馬術にも長けているから上手に教えてくれるだろうね」

「そうなんですよ! 楽しみで仕方がないです!」

「いつから教えてもらうの?」

「明日からです! あ、両親には内緒なので、ばれない様にここだけの話しにして下さいね」



嬉しそうな顔のジーナ。


馬術を学べる事は勿論嬉しいんだろうけど、それだけじゃない気がする。


っというか……。



「マッケンジーさんと何処で知り合ったの?」



有名ではあるけど、接点はなかった筈。



「朝乗馬クラブの様子を眺めてた事が何度かあって、その時の様子を見られてたみたいなんだよね。 それで声を掛けてくれて……意気投合したっていうか、何ていうか……騎士団に所属してて忙しい筈なのに、時間を割いて教えてくれるなんて親切な人だよね」



あまりにも嬉しそうな顔で話してくれるから、私まで嬉しい気持ちになった。


なんか頬が緩んじゃう。




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