夢見のさだめ
ごめんなさい。


それから、当日一人で居る所を彼に目撃されませんように。



「相手……見つかったんだね」



ランスロット王子がチラッと顔を覗かせた。



「あー……まぁね」

「お昼はまだ決まってないって言っていたから、ちょっと驚いた」

「ちょっとした急展開があって……ランスロット王子は? 決まってるの?」



知ってるけど話しを逸らしたくてそう尋ねた。


これ以上突っ込まれたら嘘だってばれちゃう。



「……僕も決まってるよ」



少し間が空いた後、ランスロット王子はそう答えた。


その後は何故だかいつもよりも空気が重く感じた。


途中、いつも通りでいようとしている自分に気付いて変な気分になった。




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