夢見のさだめ
「はぁ……」



家に帰りながら思わずため息が漏れた。


何であんな空気になっちゃったんだろう……。


あの後殆ど会話もなかったし。


いくら考えてもさっぱりだ。


トボトボ歩いていると、隣で馬車が止まった。


王族の紋章が入っていてギョッとした。


ランスロット王子?


従者が扉を開ける様子を見ながらドキドキした。


扉が開き、中の人を見てまたもやギョッとした。



「こんにちは、ミス・スミス。 少しお時間宜しいかな?」

「…………」



何で?


ドミニク王子が私に何の用!?




< 29 / 143 >

この作品をシェア

pagetop