夢見のさだめ
「お断りしましたよね?」



ドミニク王子はチラッとこっちを見ると、明らかに面倒くさそうな顔をした。


一々腹立つ。



「君に決定権はない」

「はい!?」



なんて横暴な!



「それにやはりパートナーはいなかったではないか。 寧ろ感謝してもらいたいくらいだ。 それもパートナーが私で光栄だと思って頂きたいね」

「私以上に光栄だと思う女性でしたら、他にもたくさんいらっしゃるでしょう?」



絶対今笑顔引きつってる。


この密室の空間が息苦しい。



「勿論。 それも君よりも美しく、教養があり、魅力的な女性がたくさんね」

「でしたら__」

「だが、それだけだ。 そんなもの、今の私には興味がないんでね。 そんなものより君の方が私を楽しませてくれそうだ」



やっぱりこの人の考えてる事さっぱり分かんない。




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