夢見のさだめ
学校でもアイリス様の話題で持ちきりだった。


ランスロット王子とドミニク王子は、勿論学校には来ていない。


授業を受けていても、頭の中は夢の事でいっぱいで、内容が頭の中に入ってこなかった。


私……どうしたら……。



「エヴァ」



ジーナの声にドキッとした。



「朝から顔色悪いけど大丈夫? 保健室行く?」

「あ、ううん。 大丈夫」

「それならいいんだけど……エヴァは王子たちと仲良いから、私たちより心配だよね」

「…………」

「次美術だから移動しよ」



心配……?


もう、分かんない。


いろんな感情が渦巻いてて、自分の事なのに全然分かんないよ。




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