夢見のさだめ
「誰が毒を盛ってる?」



ロッドさんの低い声にドキッとした。


この人の声心臓に悪い。



「名前までは分からないんですけど……いつも国王陛下のお傍に居る男性で、胸下まである栗色の髪の毛を一つに束ねている方です」



そこまで言うと、ロッドさんの眉がピクリと動いた。


不安になり、ランスロット王子の顔を見ると、王子の顔が辛そうに歪んでいた。



「他に特徴は?」

「ほ、他ですか!?」



ドミニク王子の声に、慌てて頭をフル回転させた。



「右目の目尻に黒子があって、とても優しそうな人……」



毒を持ってるのに優しそうな人っていうのは違った……かな?


でも顔だけ見ると、そんな事しそうには見えないんだよね。



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