ゼロの相棒《番外編》



レオは、その言葉に苦笑すると、「落ち着くまでちょっと休憩するか。」と、私と一緒にベンチに座った。


ふぅ……と、私は息を吐く。



……結構楽しかったかもなぁ。


一回乗ったから、二回目は少し慣れてそう。



ふと、レオの方を見ると、レオはまっすぐに光る遊園地を眺めていた。



……横顔からでも、顔が整っているのがわかる。


私、今まで、ちゃんとレオのこと正面から見てたかな?


じっくりと見たことはなかったような。


ダークレッドの瞳に吸い込まれそう……。



すると、レオが、ぱっ、とこちらを向いた。







「どうした?寒いか?」



「えっ?!いや、大丈夫よ。少し寒いけど………」



つい、横顔に見惚れていた、なんて
恥ずかしくて言えない。



すると、レオは、ぱっ、と私の手を取って自分のコートのポケットに突っ込んだ。


不意打ちを食らった私の心臓は、一気に鼓動が速くなる。



「これでちょっとはあったかいだろ?

…意外とベルの手の方があったかいな。」


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