ゼロの相棒《番外編》
中に入ると、外よりは暖かいが、少しひんやりしていて、何となく“冷気”を感じる。
…いや、これは“霊気”?
「思ったよりも中が広そうだな。出口に着くまではぐれんなよ?」
レオも怖くなったのかしら。
…でも、私もこんな所で一人にされたら
怖すぎて死ぬかも。
レオは、私の手をずっと握ってくれている。
…何だか、思ったより怖くないかも。
レオが隣にいてくれてるんだもんね。
確かに、レオの言う通り、脅かす人がいないお化け屋敷なんて
怖くなんか……
バタンッ!!!!
「きゃぁぁぁっ!!!?」
いきなり、屋敷の廊下に続く部屋の扉が開いたり閉まったりを繰り返す。
ぽ…ぽぽぽぽ
ポルターガイスト?!!!!
レオにしがみつきながらレオの顔を見上げる。
すると、彼の瞳はダークレッドに輝いていた。
暗闇だから、なおさら光っているのがわかる。
「今、魔法使ったでしょ!!」
「やっぱ、ちょっと怖い方がいいだろ?」