ゼロの相棒《番外編》
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「ここ……どこ?」
気がつくと、屋敷の奥の方まで来ていた。
隣に、レオの姿はない。
……はぐれちゃった?
私は突然、ぶるっ!と背筋が震えた。
“一人”ということを強く感じる。
辺りを見回したが、人影は見えない。
あぁ……泣きそう……。
早くレオと合流しないと…。
こんな所、一人じゃ耐えられない!
私は、ゆっくりと歩き出した。
……もう、レオったら…!
次やったら絶交だからねって言ったのに!
「にゃー」
びくっ!!!!!
廊下に現れた猫に驚く。
……そりゃあ廃墟だもんね。
ノラ猫とかが住み着いていてもおかしくはないわ。
あー心臓に悪い。
私のバカ…!レオのそばを離れるようなことして……!本当にバカ!
レオと合流するより、先に出口を見つけた方が早いかな?
「レオ……どこにいるの……?」
私は、怯えながら長い廊下を進んで行った。