ゼロの相棒《番外編》
だとしたら、勝手に家に入ってきた俺らを追い返すつもりなのか…?
やつがベルの方に行ったらヤバイな……。
ただでさえベルはお化けに怯えてるっていうのに、男と出くわしたら気を失っちまうかもな。
たぶん、さっきの足音とかも、俺が魔法でやったものだと思ってるだろうし。
…絶交なんて言われたら、やる訳ねぇじゃん
俺は、駆け足で屋敷の中を進み始めた。
……ベル。
無事でいてくれ…!
その時、俺の背後から足音が聞こえてきた。
!
ベルか?
ばっ、と振り返る。
その瞬間。
黒マントを羽織った若い男と目があった。
「「!」」
すると、男は俺を見た瞬間
猛スピードで逆方向へと走り出した。
「あっ、おい!待てっ!!」
俺は男の影を追いかけて走った。