ゼロの相棒《番外編》
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「レオ!どこ?!」
私は精一杯の大声を出して彼の名前を呼ぶ。
……どこにいるの?レオ……。
私は改めて自分の犯した失態をひどく後悔した。
あの時、レオに抱きついてでも離れなければよかった。
彼を置いて、走って逃げて
挙げ句の果てに道に迷って、一人ぼっちなんて。
………最悪だ。
それに……
あの“足音”。
レオが魔力で脅かしたのかも、とさっきまでは思ってたけど
確か、あの音が聞こえたとき、レオも驚いたような顔をしてた。
………あれは、レオの出した音じゃない?
だとしたら?
ぞくっ!
私は震えた。
あれは第三者が出した音?
誰か、私たち以外が、この廃墟の遊園地の中の屋敷にいるってこと?