ゼロの相棒《番外編》



私は、頭の中に、ある一つのシルエットが浮かんだ。



…まさか………


違うわよね……?



“あの男”な訳ないわよね



私の頭に浮かんだのは、最近私をつけまわす“ストーカー”。


酒場にまで追いかけてくるようになった“あの男”。


私は、ぶんぶん!と、その考えを吹き飛ばすように頭を振った。


ここには、レオの瞬間移動で連れてきてもらったんだ。

あの男がいるはずがない。



だけど……



もし、私の魔力を追って、ここまで来ていたとしたら?



その瞬間、私は恐怖で足の力が抜けた。


ぺたん、とその場に座り込む。



やだ…………。



怖い…………!



どんなお化けよりも。

あいつが怖い。



違うわよね?いないよね?



「レオ…………!」



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