ゼロの相棒《番外編》

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その後、部屋に残ったレオは、エドウィンに向かって尋ねる。



「そういえば、ブラッド隊長って、故郷に六年も帰ってなかったんだよな?

なんか、毎回嫌がってたみたいだけど、原因でもあるのか?」



エドは、うーん、と腕組みをしながら答える



「実は、隊長は、故郷に住んでいた頃に恋人ではなかったけど両思いだった彼女が居たらしくて…

その人が原因で里帰りを渋っているみたいです。」



それを聞いて、レオが、はっ、と思い出したように言う。



「あぁ、宿屋の主人のカトレアちゃんだろ?

確かに「“訳あり”で、会いたくない」みたいなことをブラッド隊長が言ってたけど…

二人の間に、何があったんだ?」



すると、エドウィンが、真剣な顔つきで答えた。



「ちょうど今から六年前、願いの町の近くにある遺跡で落盤事故があったんですが

どうやら、カトレアさんはブラッド隊長がその事故で亡くなったと勘違いしているみたいなんです。」


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