ゼロの相棒《番外編》
****
「おい!待てよ!!」
「……っ!!」
俺は、背後からぐいっと襟を掴まれた。
く……首が締まるっ!!
俺は、その腕をぶんっ!と振り切った。
そして、俺を引き止めたやつを見る。
「お前………ぶ…ブラッドか……?」
ロイは、目を見開いて、俺を見つめる。
口が塞がらないようだ。
そりゃそうだよな。
死んだと思ってたやつがいきなり目の前に現れたんだから。
「お前…ほんとにブラッドか?」
「あぁ。………久しぶりだな。」
その瞬間、ものすごい勢いで、鉄拳が飛んできた。
「うわっ!!」
それを紙一重で避ける。
「お前、何でこの六年間、一つも連絡しなかったんだよ!!
ドロシーちゃんは知ってるのかよ?!」
ロイは、本気で怒りを宿した瞳を俺に向けた。
「……悪い。……それしか言えない。
ドロシーには、事故が起こってからすぐに連絡したんだよ。」
すると、ロイは、はぁ……と息を吐いた。
「……まぁ、忙しかったのはわかるけど、俺はともかく…。
何でカトレアさんにも何も言ってあげてないんだよ。」