ゼロの相棒《番外編》
それが……。
“ジンさん!ラグナを賭けて、俺と勝負してください!!”
「………ふぅ……。
成長ってのは…怖いものだね。」
僕は、小さくそう呟いた。
と、その時だった。
都市の裏道を入った、細い路地から
普通ではない闇の魔力を感じた。
………魔族狩りか……?
僕は気配を殺して、その方向に歩いて行く。
…ガーディアンが気づかないぐらいの小物なのか?
そっと、角に身を隠して路地を見ると
そこには、黒いマントの男が禍々しい気を放って立っていた。
……面倒だな…。
放っておくか。
僕は、くるり、と背を向けて歩き出す。
すると、背後からドスの聞いた低い声がした。
「おい、待て。」